あなたは虫に刺されやすいほうですか?ここでは脱毛と虫さされの関係について取り上げたいと思います。普段はあまり意識しないでしょうが、脱毛と虫さされには意外にも深い関係があるのです。
毛があるほうが良い?無いほうが良い?
「脱毛したいけど、虫にさされるのは嫌だなあ」
誰もがそう思っていることでしょう。これから脱毛を検討している方は自分の毛がどんなメリット、デメリットをもっているのか今一度確認しておきましょう。
【毛のメリット】
・物理的な防御になる
自分が毛深いと思っている人は、こんな経験はありませんか?真夏の暑い日に汗をびっしょりかいていたあなたは、ふと自分の腕に違和感がはしりました。見てみると大きな蚊が自分の腕の体毛にからまっているではありませんか。
気持ち悪いのでふっと払いのけて、腕を見て見ると刺された形跡はなく、かゆみもありません。
「もし毛が薄かったら刺されていただろうな、よかった」と思い、自分の毛深さにすこし感謝したりなんかして。
そもそも人間の毛は何のために生えているのでしょうか?大きく役割は2つあります。体温の調整と防御です。
頭や股間など、人間の急所になりえる場所にはそれを守るために毛が生えるのです。ですが、防御というのは物理的なショックから守るだけではありません。小さな蚊やハエなどが媒介する病原菌から身を守る役割も果たしているのです。あの悪名高いオオスズメバチに人間が襲われたら人間の薄い体毛では防御しきれませんが、人間の何倍も硬い体毛をもつ熊は、何十匹のオオスズメバチに刺されても平気で蜂蜜を取りにいきます。
話を人間に戻しますが、体毛が濃いことによって蚊やアブが近寄りづらくなるのは事実です。
毛深い人の皮膚の表面はジャングルのようになっていて、虫がそこまで到達できないのが理由です。
もうひとつは、毛にからまっている間に虫が死んでしまうことがよくあります。体毛が濃い人は皮膚の表面に熱をためやすいですから、小さな蚊などはその熱にやられて死んでしまうのです。
毛に絡まっているうちに汗でおぼれてしまうこともあります。
【毛のデメリット】
・匂いをつよくする
ハエや蚊は嗅覚が発達しています。よく「くさい人のところにハエがよってくる」と言われますが、残念ながらそれは事実のようです。体臭の原因は皮膚の表面に付着した汗や皮脂です。もちろん体毛があれば体毛にも付着します。
体毛の濃い人と薄い人では汗と皮脂を付着させる面積に差がでるので体臭にも差がでるのです。
汗や皮脂の匂いを察知して虫がよってきますから、脱毛することによって虫が寄ってきにくい体質をつくることは可能なようです。
・フェロモンを発する
人間の体毛からはフェロモンがでています。このフェロモンも虫をひきつける原因になっています。
腕や足の毛からも微量にフェロモンがでていますが、最も強いのはワキの下や陰部などです。
もともと虫が寄って来やすい人はそういった部分を脱毛することで虫を遠ざけることは可能です。
・体温をあげる
蚊が血を吸うときに刺す小さな針があります。実は近年、この針に別の機能が備わっていることがわかりました。
それが熱探知機能です。蚊は飛んでいる最中、熱探知機能によって体温の高い動物のもとへ近づき血を吸うのです。人間の皮膚からは常に熱が放出されていますが、体毛が濃い人はこの熱を溜め込みやすいので蚊が寄ってくるよいうわけです。脱毛をすることで体感温度が下がるわけではありませんが、蚊のような生物にしかわからないレベルで体温が下がっているのです。
じゃあ結局どっちがいいの?
では脱毛をすれば虫にさされやすくなるのか、そうでないのか、答えはどちらでしょうか。
全身脱毛を経験した私の体感としては「虫にさされる頻度は減ったけど、刺されたときの腫れなどは、やや目立つようになった」といったところです。腫れが目立つようになったというのは、皮膚が弱くなったというよりも今まで体毛があることによって気付きにくかった皮膚の腫れが目立つようになった、ということです。肌の白い綺麗な人ほど、ちょっとした赤みが目立ってしまうのと原理は同じですね。
つまり脱毛をするにあたって、虫さされを過度に心配する必要はないということです。
脱毛直後は気をつけて!
人間の体には順応力というものがあります。今まで体毛によって守られていた皮膚が脱毛をすることによってむき出しになった場合、弱い状態のままさらけ出すことになるので危険です。虫さされやアレルギーなどの外部の刺激によってダメージを受けてしまう可能性が高いです。
ですが脱毛後半年〜一年が経過し、毛の無い状態が続くと、皮膚は体毛が無い分の防御力を
補おうと強くなるのです。
なので脱毛を検討されている方は、脱毛期間中や脱毛完了直後は皮膚を守ることに徹するべきでしょう。
特に皮膚の弱い女の子ならなおさらですね。