光過敏症ってなに?脱毛できないの?

脱毛を行う時、まず私たちは自分の肌がどんな状態であるかを知っておく必要があります。
なぜなら、脱毛器の光線によって肌トラブルを抱えてしまう恐れがあるからです。

肌トラブルと言っても、非常に多くの疾患や症状が存在しています。
今回、その中でも注目したいのが「光過敏症(光線過敏症)」です。
この光過敏症を発症しても脱毛できるのかを見ていきましょう。

脱毛はできるのか?

まず結論としては、「光過敏症であっても脱毛できる可能性がある」ということです。
その可能性を広げてくれる代表的なものが「レーザー脱毛」です。
このレーザー脱毛は、医療クリニックで受けることができます。

脱毛サロンの場合、基本的にアレルギーや皮膚炎を抱えている方への脱毛は断ります。
その理由は、肌トラブルが起こった時に適切な対処が行えないからです。
サロンは医師がいないので、その場で医療行為ができません。
必ず病院へ行くように勧めるしかないのです。

その一方で、医療クリニックでは医師と看護師が脱毛を行ってくれます。
万が一、肌に副作用が出たとしても迅速に対応してくれるはずです。
光過敏症の方は、まずこのレーザー脱毛でトライしてみましょう。

光過敏症とは?

では、この光過敏症とは一体どのようなものなのでしょうか?

光過敏症とは、太陽光線を浴びることで炎症を起こしたり、他器官に影響が出たりする病気です。特に皮膚の赤みや痒みなどの症状が特徴です。
また光線を浴びて皮膚に症状が出るだけでなく、他の病気を患っている中で光線を浴びて誘発されたり、症状が悪化するなどの広い意味も含まれているようです。

光過敏症の原因は、クロモフォアという物質が影響していると考えられています。
この物質は、太陽光を浴びることで反応してアレルギー物質になります。
有毒性も含む為、皮膚などの炎症を引き起こしたりします。

クロモフォアは、実は色んな薬剤に含まれています。
主な薬剤としては、向精神剤筋弛緩薬抗ヒスタミン剤抗菌薬抗真菌薬降圧剤などがあります。
これらに接触、または経口摂取することで体内に取り込まれ、光線によって光抗原が生成されます。
この光抗原は生体タンパクと結合し、T細胞がその物質を異物として記憶します。
それがまた体内に入ってきた時に、T細胞は局所で炎症を起こすように反応します。
これが光過敏症を発症する過程とされています。

光過敏症の治療は、主に抗アレルギー薬、副腎ステロイド治療薬、免疫抑制薬、日焼け止めが用いられます。
そして、最も予防として有効なのが「日焼け止め」です。
浴びる光線量を日焼け止めで調整することにより、皮膚の炎症を防ぐことができます。
しかし、日焼け止めの中に含まれている成分によっても光過敏症になる可能性があります。
日焼け止めは、なるべく低刺激のものを選ぶと良いでしょう。
低刺激のものは、必然的に紫外線をカットする能力が落ちます。
PA++〜+++/SPF20〜30の日焼け止めを目安にし、こまめに塗るようにしましょう。

紫外線アレルギーでの脱毛

医療クリニックで脱毛できる可能性が高いとされているのが、「紫外線アレルギー」です。
紫外線アレルギーは光過敏症の中の一つで、日光アレルギーや日光皮膚炎とも呼ばれています。
一般的には問題のない紫外線量を浴びただけで、皮膚に腫れや湿疹などのアレルギー反応が出てしまう病気です。
では、何故この紫外線アレルギーであっても、レーザー脱毛が出来るのでしょうか?

その理由は「レーザー脱毛器の光線」にあります。
実は、レーザー脱毛器から発せられる光線には、紫外線が含まれていないのです。
レーザー脱毛器は、基本的に赤外線の波長を用いた光線を照射します。
この為、紫外線アレルギーでも問題なくレーザー脱毛を受けることは可能と言えます。

パッチテスト

では、その他の光過敏症ではレーザー脱毛は出来るのでしょうか?
これを知るために、光過敏症の方はクリニックでパッチテストを行うことをお勧めします。

光過敏症でのパッチテストは、レーザー脱毛器の光線に対して、肌がどのような反応を示すかをチェックします。
目立ちにくい場所でレーザーを照射してみて、様子を見ましょう。
自分が紫外線アレルギーなのか他の光過敏症なのかを知っておけば、クリニックも適切に対処できます。

もう一つの脱毛方法

パッチテストを行ってアレルギー反応が出てしまった場合、レーザー脱毛を行うことは出来ません。
アレルギー持ちの方は、もう脱毛できないのでしょうか?

いいえ!まだ諦めてはいけません。
光脱毛・レーザー脱毛が駄目でも、まだ方法はあるのです。
その方法が「ニードル(電気針)脱毛」です。

ニードル脱毛は、毛穴1本ずつに電気針を差し込んで電流を流し、毛根を破壊する永久脱毛です。
レーザー脱毛器のように光線を照射することはないので、ほぼ問題なく脱毛を受けることが可能です。
安全性も高い水準にあり、レーザー脱毛よりも効果が高いとされています。

光過敏症の方は、レーザー脱毛とニードル脱毛の両方を選択肢として見ていきましょう。

ニードル脱毛(電気脱毛)の基礎知識

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