心疾患やペースメーカーでも脱毛できる?

1分間に約70回、1日に約10万回もの鼓動を繰り返している私たちの心臓。
血液を全身に巡らせるために、絶えることなくハードに動き続けています。
しかし、その負荷の大きい運動と不規則な生活によって、心臓に十分な栄養と酸素が行き届かなくなってしまうことがあります。
その結果、心疾患などを患い、ペースメーカーなどの医療器具で心臓の働きをサポートせざるを得なくなります。
このような状態の心臓を抱えている時に、脱毛を行うことはできるのでしょうか?
そこを詳しく見ていきましょう。

心臓に負担がかかる脱毛

まず結論から述べると、心疾患やペースメーカー持ちでも可能な脱毛と出来ない脱毛があります。
では、可能な脱毛はどんなものでしょうか?

レーザー脱毛は、心疾患やペースメーカーでも可能と言われています。
その理由は、レーザー脱毛器から照射される光線にあります。
脱毛器の光線は、毛根を破壊することを目的としています。
その光線が届く深さは、皮膚表面から3mm〜4mmです。
毛根がある深さまでしか光線が届かないので、心臓にはあまり影響がないと考えられます。

では、レーザー脱毛よりも出力が弱い光脱毛はどうでしょうか?
これは光脱毛を扱うサロン側が、施術を断るケースがほとんどであると言えます。
何故なら施術中に心臓が問題を起こした場合、サロンでは医療行為を行うことが出来ません。
その為、光脱毛自体は心臓には影響が出にくいものの、医師がいないという理由から脱毛がNGになってしまうのです。

次に、できない脱毛を見ていきましょう。
その脱毛とは「ニードル脱毛」です。
心疾患やペースメーカーに限らず、心臓に何らかの問題を抱えている場合は、この脱毛を行うことはできません。
理由は、ニードル脱毛で流れる「電流」にあります。

ニードル脱毛は、別名で「電気脱毛」とも呼ばれています。
この脱毛は、毛穴に細い針を差し込んで電気を流して毛根を破壊する方法です。

ニードル脱毛(電気脱毛)の基礎知識

体内に電気を流すので、心臓への影響が出るリスクは当然高くなります。
電流自体は微弱ではあるものの、ペースメーカーに支障をきたすことが考えられます。
これらの理由から、たとえ医療クリニックであっても、心臓病の方にニードル脱毛を行うことは難しいでしょう。
ニードル脱毛は、心臓に最も負担が掛かってしまう脱毛法と言えるかもしれませんね。
比較的に負担の少ないレーザー脱毛を選択することをお勧めします。

電流よりも危ない電磁波

ニードル脱毛が心臓に影響を及ぼすことがわかりましたが、実はレーザー脱毛でも注意しなければいけない点があります。
それは「電磁波」です。
この電磁波の影響は、特にペースメーカーを使用している方に関わってきます。
電磁波が及ぼすリスクを見ていきましょう。

ペースメーカーとは、徐脈性不整脈を治療する装置のことを指します。
この装置は心臓の動きを24時間監視し、不整脈を防止するためのものです。
そして、それと併せて電磁波の影響を受けやすいことでも知られています。

徐脈性不整脈は心臓の動きが少しずつ遅くなる不整脈で、脈拍数が1分間に50を下回ることもあります。
そして、心臓も動くたびに微弱な電気信号を発しており、その電気信号をペースメーカーが捉えます。
ペースメーカーが電気刺激を心臓に与えて、心臓が止まらないように鼓動を調整してくれるのです。

このペースメーカーの場所は、心臓に埋め込むイメージを持っている方が多いのではないしょうか。しかし、実際のペースメーカー本体は鎖骨に設置され、そこからリード線を心臓まで伸ばします。
そうすることで心臓の電気信号を常に監視することが可能となります。

ペースメーカーは、微弱な電気信号を発する心臓よりも強い電気信号をキャッチしてしまうと、誤作動を起こすことがあります。
心臓が正常に動いていても、ペースメーカーが電気刺激を送ります。
その電気刺激によって正常状態にあった心臓がショックを受けて、強い痛みや発作を起こすことが考えられます。
このリスクがある為、ペースメーカー持ちの人が電子機器を扱うことはあまり推奨されていないのです。
携帯電話は比較的に影響は小さいですが、HI調理器や電化製品からの電磁波は発作を起こす可能性が高くなるとされています。

これはレーザー脱毛器にも同じことが当て嵌ります。
光線照射そのものは心臓への影響が少ないですが、脱毛器本体から発せられる電磁波によってペースメーカーが誤作動することも十分にあり得ます。
その為、レーザー脱毛を受ける場合も医師としっかり相談することが大切なのです。
脱毛自体が体へ負担をかける行為なので、健康体であっても肌トラブルをはじめ、様々な副作用を起こしやすいものです。
レーザー脱毛と心臓への影響はまだまだ研究が必要と言えるでしょう。

こまめに手間をかけなければいけませんが、電気シェーバーや除毛クリームでの脱毛が一番無難かもしれませんね。
体への負担を最優先に考えて脱毛していきましょう。

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