医療クリニックやエステサロンで脱毛を行う際、施術の前日やアフターケアで色々と注意しなければいけない点があります。
場合によっては、施術を受けさせてもらえないこともあります。
事前準備をしっかりチェックして、きれいに肌トラブルなく脱毛してもらいましょう。
脱毛前日
・ムダ毛の自己処理
施術前の注意事項は各医療クリニックやサロンで細かい点で違いがあります。
その中で最も大事な注意点は、ムダ毛の自己処理を事前にしておくことです。
では、なぜムダ毛を事前に処理しておかなくてはいけないのでしょうか。
その理由は、光脱毛やレーザー脱毛の特性にあります。
それは「光線がメラニン色素に反応してしまう」という点です。
光線が毛根のメラニン色素に反応することで脱毛できる仕組みですが、ムダ毛が生えていると光線が毛根まで浸透しにくくなります。
光線が毛根に届く前に、毛先にあるメラニン色素に反応しちゃうんですね。
こうしたことが要因で脱毛効果が弱くなってしまうリスクを抱えてしまいます。
脱毛を行う上で、ムダ毛の自己処理がいかに大事なのかが分かります。
次に具体的にムダ毛の自己処理の方法を見ていきます。
ほとんどのクリニックとサロンでは、カミソリや電気シェーバーによる処理を勧めています。
処理するタイミングは前日か2日前が一般的です。
また3日前に処理を行うと、肌ダメージがある程度回復された状態で施術を受けることが出来ます。
もちろん処理した後は、化粧水や保湿クリームを塗ってスキンケアをします。
肌の状態をしっかり見定めた上で、ムダ毛の自己処理を行いましょう。
処理する方法は、剃毛以外にも毛抜きや脱毛クリームを使用する方法があります。
しかし、毛根まで抜いてしまうと脱毛機の光線が反応できなくなり、効果がなくなってしまいます。
この理由からベストな方法はカミソリなどを用いての剃毛とされています。
自己処理しなければいけない箇所は、基本的には自分で剃ることができる部分です。
背面やOラインなど処理が難しい所はサロンのシェービングサービスで剃ってもらう方が良いでしょう。
追加料金を払う必要がありますが、サロンによってはプランにあらかじめ含まれていることもあります。
・日焼け
ムダ毛の自己処理に並んで、施術前に注意しなければいけない点があります。
それは「日焼け」です。
日焼けしている人や色黒肌の人は、脱毛の施術を受け付けてもらえません。
それはムダ毛の処理と同じく、光線が肌のメラニン色素に反応してしまうからです。
ヤケドを負いやすいというリスクに加えて、脱毛の効果を得ることが難しくなります。
エネルギーが肌表面のメラニン色素に拡散されて毛根まで届かないのです。
また日焼けしている人の肌は、太陽の紫外線によるダメージが残っています。
この状態で光脱毛やレーザー脱毛の光線を浴びせてしまうと、色素沈着やシミが出来やすくなってしまいます。
また痛みも倍増されると言われています。
こうした理由から、日焼けしてしまった人は肌の色が戻るまで待つ必要があります。
色黒肌の人には光線の浸透率が高い YAG レーザーで脱毛する方法が勧められています。
詳しくはこちら(日焼けは禁物?脱毛と日焼けの関係)
・予防接種
意外と見落としがちなポイントである「予防接種」も接種するタイミングが大事であると言われています。
ほとんどの脱毛サロンやクリニックでは、「予防接種は接種後から1週間空ける」ことになっています。
これは予防接種の後は肌の状態が敏感になっていたり、体がアレルギー反応を出しやすい状態になっているからです。
冬の時期は特に脱毛がしやすい季節なので、インフルエンザの予防接種などは計画を立てて接種しましょう。
・薬の服用
薬の種類にもよるのですが、脱毛前に服用を控えなければならない薬があります。
これは「光線過敏症」と言って、服用する薬によって脱毛器の光線に敏感に反応してしまい、赤みなどの皮膚炎を引き起こす可能性があるからです。
服用のタイミングは一般的に前日や2日前には服用しないなど、サロンやクリニックによって様々です。
服用中の薬があれば、必ず医師や薬剤師などに相談しておきましょう。
・飲酒
お酒好きの方には辛いかもしれませんが、施術前日と直前のアルコール摂取は控えて下さい。
これはアルコールで血行が良くなり、肌に赤みとかゆみが出やすい状態を作ってしまうからです。
体内の水分量も落ちてしまうので、ダメージも回復しにくくなってしまうこともあります。
脱毛前の当日
施術の当日もいくつか知っておきたい点があります。
それは女性がよく日常で使用する日焼け止め、ボディクリーム、制汗スプレーなどを使用しないということです。
・日焼け止めとボディクリーム
日焼け止めとボディクリームなどのオイルを含んだものは施術前は塗らないように気をつけましょう。
クリームやオイルなどで肌がブロックされ、脱毛機の光線が届かなくなるからです。
どうしてもスキンケアが気になる人は、液体タイプを使用して下さい。
・制汗スプレー
一見してスプレー系は使用しても大丈夫な気がしますよね。
しかし、これも肌の毛穴や汗腺を塞いでしまうので、脱毛の効果を下げてしまう恐れがあります。
脱毛当日は肌トラブルを避けるためにも、これらの点はおさえて施術に臨みましょう。
・薬の服用
前日に気をつけるべきことと同じく、当日も薬の服用は控えておきます。
しかし、自己判断で処方を止めることが出来ない場合もあります。
解熱剤、抗生物質、ピルなども医師と相談しながら処方を決めてもらいましょう。
サロンやクリニックによって違いはありますが、当日なら薬の服用は施術の6時間前などが一般的です。
脱毛後
ムダ毛の自己処理と日焼けなど色んな条件をクリアして、いよいよ脱毛にトライします。
しかし、施術が無事に終わっても油断は禁物です。
肌トラブルを避けるためには、脱毛後も色んなケアが必要になってきます。
・まずは肌を冷やそう
まず施術を受けた後は、冷水シャワーを浴びて肌を冷やしましょう。
脱毛は多くの光線を照射されて肌にダメージが蓄積されています。
わかりやすいイメージでは、日焼けする一歩手前の状態です。
日焼けも軽度のヤケドなので、肌を冷やして炎症を鎮静化しなくてはいけません。
脱毛した箇所が絞られているなら保冷剤や氷で十分ですが、範囲が広い場合は冷水シャワーが最適です。
肌を冷やしてあげた後は、水分補給も行ってあげることをオススメします。
何故なら、ダメージを受けた箇所の肌は水分が蒸発して乾燥しているからです。
スキンローションだけでなく、体内そのものに水分を多く補給してあげることも大事なのです。
更に日焼け止めクリームを塗ってあげると、ダメージ回復をより早めることが出来ます。
・血行を促すことを控える
また肌を冷やすことで留意しておく点がもう一つあります。
それは脱毛した箇所は、数日〜1週間程度は温めないようにします。
これは言い換えると「血行を必要以上に良くしない」ということです。
血行を良くしてしまうと、その熱によって毛穴や肌の炎症が悪化してしまうリスクが高くなってしまいます。
赤みやかゆみを増してしまう原因にもなります。
脱毛が終わった当日は、入浴はもちろん激しい運動も控えておきましょう。
そして、飲酒にも気をつけて下さい。
ここでアルコールを摂取してしまうと、入浴や運動後と同じくらい血流を促すことになります。
特に汗をかきやすいホットヨガやサウナは、肌への負担が大きくなると言われています。また岩盤浴・温泉・海・プール・エステ・マッサージなども同じく控えておきましょう。
脱毛後の肌は傷ついていて、その傷の中で汗によって細菌が繁殖しやすい状態を作ってしまうことが理由です。
これらは1週間ほどは控えておくことをオススメします。
・シェービング
脱毛してからも生えてくるムダ毛は気になります。
しかし、脱毛後のシェービングは、施術で傷ついてしまっている肌に追い打ちをかけるようなものです。
最低でも3日、出来れば1週間程度はムダ毛の自己処理を控えることが理想です。
脱毛は兎にも角にも「肌のダメージを極力減らす」ことです。
体を安静にして化粧水や保湿クリームで肌の潤いを保つことを優先してあげて下さい。
このことに留意していれば、ほとんど肌トラブルなく脱毛することができるでしょう。