近年になって、ようやく脱毛がエチケットの一つとして広く認識されるようになりました。
女性の場合は、全身を脱毛してしまうという方も多くなってきています。
しかし、体の色んな部位の中でも脱毛が難しいとされている場所もあります。
それが鼻毛と耳毛の脱毛です。
一般的にも鼻と耳はデリケートな部分として知られていますが、どのように脱毛すれば良いのでしょうか。
正しい脱毛方法を詳しく見ていきましょう。
鼻毛と耳毛の存在意義
普段の私たちはエチケットにおいて、鼻毛や耳毛を邪魔に感じることがあるかもしれません。
どちらも顔にあるので、毛が伸びてしまうと目立ってしまうからでしょう。
「伸びるとかっこ悪いし、ケアするのも面倒くさい。脱毛してしまいたい！」
と、考える人も少なくありません。
しかし、鼻毛や耳毛も生えなければならない理由があるのです。
その理由とは「フィルター機能」です。
鼻や耳はどちらも常にゴミやホコリが侵入してくるリスクにさらされています。
また多くのウイルスや細菌も入ってくることもありますね。
それらの侵入を防いでくれるのが、鼻毛や耳毛なのです。
フィルターとしての役割を担っていて、耳鼻の機能を保つには必要不可欠な存在と言われています。
特に鼻は美容業界において「死の三角形」と呼ばれる部分に含まれています。
死の三角形とは、鼻の両端から下唇を線で結んで作られたエリアのことを指します。
このエリアからウイルスや細菌が侵入すると、命にも関わる病状に進展してしまう可能性があると言われています。
では、何故このエリアはそれほど危険視されているのでしょうか。
それは”脳に近い位置にある”ことが深く関わっているとされています。
死の三角形エリアは、脳に血液を送る血管が集まっている場所として知られているようです。
その部分の血管にウイルスや細菌が侵入すれば、脳に到達してしまう恐れがあります。
脳にウイルスが到達すれば、脳に異常をきたすだけでなく、失明することも考えられます。
最悪のケースでは、死に至ることさえあるのです。
エリア内にできたニキビを潰したり、傷つけた場合はもちろん、鼻毛を引っこ抜いても同様のリスクを負うことになります。
鼻毛を抜く行為は、体内にばい菌をダイレクトに入れてしまう行為の一つだったんですね。
では、鼻毛の脱毛はどのようにすれば良いのでしょうか。
鼻毛のワックス脱毛
このようなリスクはありますが、海外での鼻毛の処理は、ワックス脱毛が主流になっているようです。
しかし、ワックス脱毛は鼻の入り口から奥まで生えている毛をゴッソリと抜いてしまう恐れがあります。
鼻の中はスッキリするものの、相当な痛みと炎症を引き起こすことが考慮されます。
どうしてもワックス脱毛を行いたい場合は、施術後にどのようなケアをすればよいかをサロンに相談しておきましょう。
ちなみに鼻毛のレーザー脱毛は、ごく一部の医療クリニックで行われています。
サロンでの光脱毛は「どのような副作用が出るか予想できない」という理由から、鼻毛の施術を行っていないようです。
耳毛の脱毛方法
耳毛も同じく、レーザー脱毛とワックス脱毛を行うことが難しい部分とされています。
耳の中には色んな神経が集中しているので、基本的にレーザー光線などの強い刺激を与えることは勧められていません。
しかし、最近はクリニックでも耳毛脱毛を行うところが徐々に増えてきているようです。
照射範囲の狭い特殊な脱毛器を使用するので、安全性も比較的に高いと言われています。
実はこの耳毛、女性よりも男性が悩んでいることが多いと言われています。
これは耳毛の発育が、男性ホルモンの影響を受けていることが理由です。
人の体に生えている毛は「性毛」と「無性毛」の2種類に分けることができます。
この2種類のうち、性毛は男性ホルモンの刺激を受ける特徴を持っています。
その結果、太い・長い・濃い毛が産生されるのです。
性毛はさらに「両性毛」と「男性毛」に分けることができます。
両性毛は男女ともに生えている陰毛や脇毛のことを言います。
もう一つの男性毛とは、ヒゲや胸毛などの男性にしか生えていない毛のことです。
そして、耳毛はこの男性毛に含まれています。
男性ホルモンが多く分泌され、さらに加齢によって毛のサイクルが長くなることで、耳毛は長く伸びていきます。
つまり女性で耳毛が長く伸びている人は、男性ホルモンの分泌量が多くなっている可能性があるのです。
ホルモンバランスが崩れているかもしれないので、まず医師に診察してもらうことをお勧めします。
鼻毛と耳毛の処理方法
鼻毛と耳毛の処理方法は、やはり専用カッターで切る方法がベストです。
レーザー脱毛やワックス脱毛は、どうしても鼻や耳の中の皮膚・粘膜への刺激は避けられません。そして、適度な鼻毛・耳毛の機能を保つためにも、完全に脱毛してしまうことは賢い選択ではないでしょう。
専用のカッターは、安価なもので1,000円台で販売されています。
こまめに手入れを行っていくことで、美容やエチケットの意味合いでは、十分に効果を発揮してくれるはずです。
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