知らずにやってるかも?脱毛に逆効果な毛周期を乱す悪循環

毛には成長する時期や休眠期などのサイクルがあり、これを「毛周期」と呼びます。毛周期に合わせた効果的なお手入れは脱毛効果を高めますが、お手入れの仕方によっては脱毛効果があまり出ない場合があることをご存知ですか?

なぜ毛周期が重要なのか?

 

毛は、休止期・退行期・成長期という周期を繰り返しています。成長期には毛穴の奥の毛母細胞が分裂を始め、毛がつくられます。毛細血管から栄養を取り込みながら太く伸びた毛は、やがて表皮まで達します。これがいわゆる「ムダ毛が生えている」状態です。しばらくして、毛母細胞の分裂が止まる退行期になると、毛乳頭と毛の結合が緩み、毛が上の方へと押しやられます。そして休止期に入ると、毛は毛乳頭と完全に離れて自然に抜け落ちていきます。

 

こうした毛周期は一つ一つの毛穴や体の部位によって周期の長さや時期が異なります。例えば頭は人間の身体の中で最も毛周期が長く、成長期だけで34年ほど続くといわれています。逆に毛周期の短い部位は眉毛やまつげなどで、34ヶ月ほどで毛が生えかわります。

 

光脱毛では毛のメラニンに反応して光を照射し、毛穴の奥の細胞にダメージを与えることで次の毛が作られにくくして脱毛します。しかし退行期や休止期の毛は毛穴の奥の毛乳頭との結合が弱くなっているため、効果的にダメージを与えることができず、脱毛効果も低減してしまいます。つまり、毛周期に合わせて適切に処理を行うことが、効果的な脱物ために重要だというわけなのです。

詳しくはこちら( 脱毛する前に知っておきたい!体毛・ムダ毛の基礎知識 )

毛周期を乱すNGな行為とは

 

普段何気なくやっていることが、毛周期を乱し、脱毛にかかる時間と手間を増やしている可能性があります。例えば、「毛抜きで毛を抜く」ことは、最もNGな脱毛方法です。毛を無理に抜くと、毛周期に関わらず毛乳頭が新しい毛をつくり始めます。結果、毛周期が乱れ、脱毛処理をしてもその毛穴だけまた毛が生えてしまうことになるのです。また、毛を抜くときに周囲の皮膚が引っ張られるため、毛穴を押し広げてしまったり肌を傷つけてしまう場合があります。傷ついた毛穴はバリア機能が低下し、雑菌が繁殖しやすくなるので肌荒れのリスクが高まります。

 

また、カミソリでムダ毛を処理している人の場合は、「逆剃り」に注意が必要です。通常、カミソリで脱毛する場合は毛の生えている流れに沿って剃っていきます。しかし剃り残しや毛の根元が残っているのが気になり、毛の生えている流れと逆向きにカミソリをあて、逆剃りしてしまう人もいます。この逆剃りも、肌を傷つけ毛周期を乱す原因になってしまうのです。

 

「毛を抜く」や「逆剃り」だけでなく、不規則な生活や栄養バランスの悪い食事も毛周期を乱す原因になります。毛は毛細血管から栄養を取り込んでいるため、ダイエットなどで過度な食事制限をしていたり、栄養バランスが偏っていると毛周期に乱れが生じます。また、ストレスや睡眠不足も毛周期を乱す原因になります。ストレスや睡眠不足はそもそも美容の大敵ですが、ムダ毛のないツルすべ肌のためにも、気をつけたい項目だといえます。

 

脱毛してもまた生えてくる毛

 

セルフ脱毛を続けていると、気がつかないうちに毛周期を乱していることが多くあります。特に毛抜きで一本ずつ毛を抜いている人は、毛穴ごとに毛周期が乱れている可能性が高く、「抜いても抜いてもまた生えてくる」という悪循環に陥っているかもしれません。毎日ムダ毛のお手入れをしなくてはいけなくなり、非常に面倒ですね。そこで脱毛サロンやエステなどで、本格的に脱毛しようと決意する人も多いかと思います。専門店では広範囲を一度に脱毛できるので楽ですし、施術回数を追うごとに毛が薄くなってきます。しかしこのとき、処理してもらったはずの部位にまた毛が生えてくることがあります。実はこれも、毛周期の乱れが原因なのです。

 

脱毛サロンやエステでは、部位ごとに専門の器械で一度に脱毛処理を行います。これは施術を行う機械の大きさや面積によることも一つの理由ですが、部位によって毛周期が異なるからでもあります。このため、処理前には毛を抜かないよう指導され、ある程度毛が生え揃った段階で処理を行います。しかし、長期的に毛を抜いて自己処理してきた人の場合、同じ部位でも毛穴ごとに毛周期がバラバラになっている場合があります。結果、専門的な技術で脱毛処理を施しても、休止期や退行期に入っていた毛穴では脱毛効果が得られないということになってしまうのです。

 

「高い費用をかけ、何度も通院して脱毛処理をしたのにまた毛が生えてきた」といったケースでは、こうしたことが原因になっている場合があるのです。「今は自己処理でいいけれどいつか本格的に脱毛したい」という人は、ぜひ毛抜きではなくカミソリでお手入れするようにしましょう。なるべく肌を傷つけないよう、逆剃りにも注意してください。ムダ毛レスなツルツルのお肌を手に入れたいなら、ぜひ以上のことに気をつけて、肌にストレスをかけないお手入れを心がけてみてくださいね。

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